そして新米パパは小腸がんになった。

働き盛りの30代、長男生まれて2ヶ月後、新米パパは小腸がんになった。がん患者の日常と心情を徒然なるままに綴るブログ。

-13- 夜。

消灯時間は22時。

 

いつも通り食べ物の動画と写真を見終えたところで、眠くなってきた。

 

寝よう寝よう。明日は検査だ。

 

ふとんを掛けて、目を閉じる。

 

ふー…っ。

 

 

 

なんとなく、スマホを開ける。

 

なんとなく、検索サイトを開く。

 

「小腸がん」

 

 数万人に1人の希少がん。

発見が非常に難しいため、早期発見は少数。

見つかるときは大体かなり進行している。

早期発見でない場合の5年後生存率は20%。

 

 

やめやめ。

寝よう寝よう。

まだわかんないのにそんなの調べてもしょうがないじゃん。

 

5年後生存率が20%って、5人中4人が死んじゃうのか。5人中4人って……厳しくないか?

 

でもがんの予兆なんて何もなかったぞ。

血便なんか出てないし、体重はむしろ増えてたし。うん、大丈夫だ。

 

腸閉塞起こすぐらい大きくなってるのかな。絶対、早期じゃないよな。

 

そんなものすごいレアながんなんかに、自分が果たしてなるもんかね?宝くじなんか当たったことない自分が。300円しか当たったことないよ。

 

精密検査して濃い疑いが出て、やっぱり間違いでしたなんて覆るものかな。これだけ医療が発達してるのに?

 

もし万が一がんでも、手術で取り除けば治るって先生言ってたし。

 

転移してたらどうするんだろう。肺とか肝臓に転移してたら手術が難しいって聞いたことある。

 

最近、大腸がんで亡くなった俳優がいたよな…。腸閉塞で入院してがんだってわかったらしいな。

 

早期発見じゃないなら、よく聞く、ステージっていうのはいくつなんだろう。

 

便が出ないのにお腹がゴロゴロ鳴るのが小腸がんの病状の1つだって書いてあった。ずーっと、ゴロゴロ鳴ってるんだけど…。

 

うちはがんの家系だしな。

 

生存率20%…………。

 

人生が終わるのって、案外あっけないもんなのかな。

 

 

 

 

夜は更けていき、明け方前に、いつの間にか寝たみたいだ。