そして新米パパは小腸がんになった。

働き盛りの30代、長男生まれて2ヶ月後、新米パパは小腸がんになった。がん患者の日常と心情を徒然なるままに綴るブログ。

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

-32- 至近距離。

【脊柱管狭窄症】 先天的または後天的に背中の脊柱管(髄膜に包まれた脊髄などが通る管)が狭くなり、 脊髄や神経根が圧迫される病気。頸椎や腰椎に起こることが多く、伸ばして立っていたり歩いたりすると、ふとももや膝から下にしびれや痛みが出て歩きづらく…

-31- テンションMAX。

食事時の病棟内が嫌いだった。 廊下と病室に、いい匂いが立ちこめる。各ベッドに配膳される。 「はーい、◯◯さん、お食事ですよー。」 決して僕のベッドに声が掛けられることはなかった。 「はーい、今日からお食事ですねー。ここ置きますねー。」 はい!あり…

-30- 午後ティー。

他の入院患者さん達は、女性は時々若い人がいるけど男性はほぼ全員60歳以上で、70代ぐらいが主流だ。 だから30代男性はかなり珍しい。 手術翌日から病棟をガンガン散歩してる患者は珍しいらしかった。普通は数メートルがやっとか、そもそもベッドから起き上…

-29- 武士みたいなもん。

朦朧とした視界で見た先生のサムアップ。 手術は大成功だったそうだ。 懸念されていた、お腹の前の方へのがんの拡がりはあまりなく、臓器の少ない背中側へ腫瘍が大きくなっていたことで、ストーマが必要な程腸を取り除くことはなかった。背中の方も、うまく…

-28- 朦朧。

穴だらけの背中を背にして仰向けに寝る。 ドラマでよく見る、大きな丸いライトが目に眩しい。 いよいよだ。 お腹を30センチ切り開き、15センチの腫瘍を周りのリンパ節や筋肉ごと根こそぎ取り除く。予想以上にがんが広がっていれば出来るだけ取ってお腹を閉じて、後…

-27- 穴だらけ 其の2。

【硬膜外麻酔】脊髄のすぐ近くにある硬膜に背中から管を入れ、そこから麻酔薬を注入し、手術などの痛みをとる麻酔。術中・術後の痛み止めとして、全身麻酔での手術の直前などによく行われている。 勝負はいきなりやってきた。 麻酔医から前もって説明を受け…

-26- じゃれ合う笑顔。

当日の朝は、6時には目が覚めた。 昨夜は思いの外、よく眠れた。 手術の順番は朝一番なので、8時半には病室を出て手術室へ向かう。 奥さん、両親、兄が病室に来てくれた。 みんな笑顔だが、目は笑っていない。 みんな、ありがとう。心配かけるね。 まあ、ち…