そして新米パパは小腸がんになった。

働き盛りの30代、長男生まれて2ヶ月後、新米パパは小腸がんになった。がん患者の日常と心情を徒然なるままに綴るブログ。

-17- いったりきたり。

「明後日、転院できるそうです。すぐに検査をして、なるべく早く手術も段取りしてくれるそうです。」

 

後で聞いたが、事前に連絡は一本していたそうだ。

ありがたい話だ。

とてもスムーズに転院ができそうだ。

 

覚悟は決まった。

専門家中の専門家に全て委ね、がんを克服しよう、と。

 

…………………。

 

 

夜。

 

早期発見じゃなかった。

もし…転移していたら……。

小腸がんの5年後生存率20%…。

見つかるときは大体転移している…。

 

5人中4人が、死ぬ。

 

頭から離れない。

気にしないようにしても、離れない。

 

女々しいと言われればそれまでだけど、気になるものは気になる。

 

「見る限りでは」

「今の時点では」

そんな但し書き付きが気になって仕方なかった。

転移=アウト、ではないことはわかってるけど、転移した場所が問題なのはわかってるけど。

 

ほんの少し前まで、自分の人生とは無縁。可能性なんてゼロだと当然に思っていた。というより、一瞬たりとも考えもしなかった。がんへの不安、恐れ、ストレス。

 

 

 

息子、まだ生まれて3ヶ月だよ…。

かわいくてしかたない息子。

 

成長を、見ていたいなぁ…………。

 

もしかしたら、見れなくなるのか………いやだなぁ………………。

 

目の前が滲んでくる。

 

 ……………。

 

 

 

 

転院の、朝になった。