そして新米パパは小腸がんになった。

働き盛りの30代、長男生まれて2ヶ月後、新米パパは小腸がんになった。がん患者の日常と心情を徒然なるままに綴るブログ。

-42- 舌噛みそう。

「小腸がんには、専用の抗がん剤がありません。胃がんか大腸がんの薬で代用することが一般的です。データは少ないですが、比較的大腸がん用の方が小腸がんには効きやすいという結果が出てます。回腸のがんなので大腸に近いというのもあるし。」

 

先生が紙とペンを出す。

 

抗がん剤の名前をたくさん列挙する。

その横に大腸がんと書き、さらに横に小腸がんと書く。

◎…よく効く

◯…まあまあ効く

△…あまり効かない

×…ほぼ効かない

2つのがんの下に、薬の種類毎に書いていく。

 

 

なんとまぁ。

 

小腸がんの◎の少ないこと。

 

抗がん剤は組み合わせで治療していくので、必ずしも単独での効き目ががんへの効果をそのまま表しているわけではないですが。」

 

先生は一つ一つの薬の内容を説明し、今回使う薬の組み合せを言った。

抗がん剤治療ではとても一般的な、いわゆるゼロックス療法というものを使おうと思っています。」

 

カペシタビン…商品名ゼローダ

オキサリプラチン…商品名エルプラット

ベバシズマブ…商品名アバスチン

 

 

なんだろう、世界史の名前みたいだ。

マルクス・アウレリウス・アントニヌス

みたいな。

 

アバスチン・カペシタビン・オキサリプラチン

みたいな。

 

ベバシズマブ、ってすっごい言いにくい。

 

 

 

 息子は目を開けてキョロキョロしていた。