-50- 限界ギリギリ。
【小腸がん】
小腸腺がんは全悪性腫瘍のうちの0.5%以下、全消化管悪性腫瘍のうちでも5%以下。欧米諸国における小腸腺がんの年間発症率は0.22人/10万人から0.57人/10万人と極めて稀な腫瘍であり、希少がん(年間発症率:6人未満/10万人)に該当する。
そんなわけで、小腸がんに専用の抗がん剤は存在しない。
僕の場合、大腸がんの抗がん剤で代用している状況。ただでさえ個人差のある治療効果、代用ならなおさらやってみないとわからない部分が多い。
吐き気と下痢がちょっとキツくて…。
外来で主治医の先生に思わず言った。
「それはそうでしょう。限界ギリギリの量入れてますから。」
あ、そうなんですね?
「でも今回の3クール目のCTで見て、大きさは変わらないか少し小さくなってるから、効果はちゃんと出てます。これなら少し薬の量減らしても大丈夫ですね。副作用キツそうだから、少しゼローダ減らしましょう。1回6錠から5錠にしましょう」
若いからいける、の理由でギリギリを攻めていた。
ま、最初に下手に手加減していきなりがんが大きくなったら元も子もない。限界を見極められるこの先生はやはりデキる。
まあ、1回5錠にしたところで2週間で140錠。
まだまだスナック感覚は否めない。2週間で140個も、ピーナッツすら食わんわ。
まだまだ大魔王の高笑いが聞こえる。