そして新米パパは小腸がんになった。

働き盛りの30代、長男生まれて2ヶ月後、新米パパは小腸がんになった。がん患者の日常と心情を徒然なるままに綴るブログ。

-67- 王様。

痔瘻(じろう)】肛門の周辺に穴ができて、そこから膿が出る疾患。肛門に膿のトンネル(瘻管)が出来た状態のことを言う。多くは下痢などの時に肛門小窩に便が入り、それによって細菌が肛門周囲に侵入して炎症を起こし、肛門周囲膿瘍となった後に、肛門周囲に排膿することで瘻管が生じ、痔瘻となる。一度できてしまった瘻管が自然に閉鎖することはなく、完治のためには手術が必要である。肛門周囲の深い所で膿瘍が発生した場合には自然に排膿することがなく、切開して排膿する必要がある。

 

 

 

僕の個人的な考えだけど、世の中には世間的になんとなくイメージとして軽く見られがちな病気が2つあると思う。

 

腰痛と痔だ。

 

「腰がいてーだよー」という志村けんのコントのイメージか、腰が痛いぐらいで情けないという人は結構多い。不健康な人や高齢者がなるものだと思いがちだが、若いスポーツ選手だって腰痛になる。高校生でぎっくり腰をやり、ずっと慢性的に腰痛持ちの僕からすると「一度腰痛のあの衝撃的な痛みを味わってみるがよい」と思うのだけど、一生ならない人はならない。

 

ズルい。

 

大体ぎっくり腰というネーミングがよくない。ぎっくり腰の正式名は急性腰痛症という。

まだ甘い。

急性衝撃絶望安静腰痛症、ぐらいの名前でいいと思う。

 

 

そんな訳で腰痛はベテランの僕だが、痔にはなったことがなかった。

正直、僕の痔に対するイメージは軽かった。

 

お尻が痛い?うーん、まあ辛そうだけど、お尻が痛いだけでしょ?太いう◯ちし過ぎてなっちゃう?そんな太いの出すからでしょ、やだなーもう。

そのぐらいのイメージだった。 

そして自分には縁のないものだと根拠なく思っていた。

 

そう、あのときまでは。

 

この度、痔の王様と言われる痔瘻まで一気に登りつめてしまった僕。

 

手術前より、手術後の方がヤバかった。

そこにきて抗がん剤副作用の合わせ技。

 

 

それはまさに地獄と呼ぶにふさわしい。