そして新米パパは小腸がんになった。

働き盛りの30代、長男生まれて2ヶ月後、新米パパは小腸がんになった。がん患者の日常と心情を徒然なるままに綴るブログ。

-43- 仕方ない。

【副作用】

病気を治したり症状を軽くしたりする、薬本来の目的の働きのことを「主作用」と言う。薬本来の目的以外の好ましくない働きのことを「副作用」と言う。

 

 

 

抗がん剤といえば、副作用。

がんを患っていない人でも、皆知っている。僕も知っていた。

 

なぜ抗がん剤は副作用がそんなに有名な程激しいのか。

がん細胞を殺そうとする余り、うっかり正常な細胞も一緒に殺しちゃうじゃじゃ馬だから。

 

敵ごと街に核爆弾落とす、ハリウッドのSFでよくあるヤツ。

 

その展開って、まず間違いなく肝心の敵は倒せてないことはここでは黙っていることにしよう。

 

 

ゼロックス療法の副作用を先生が説明する。

紙に既にまとめてあるもので詳しく説明を受ける。

 

「吐気、嘔吐、食欲不振」

うん、これはもう確実に出る。覚悟しなきゃダメっぽいね。

 

「下痢」

仕事に支障が出そう。お客さん対応中に耐えられるだろうか。

 

「神経障害」

何それ名前がコワイ。冷たいモノを触ったり飲んだりすると痺れるって。もうアイスとか食べられないのか…………。

 

「脱毛」

これは精神的にキツイな。20%の人がなるらしい。もしなったら先回りしてカッコいい坊主にするしかない。

 

「手足の痺れ、変色など」

北斗晶のブログで写真見たことがある。黒くなって皮が剥けてきちゃうやつ。痺れも酷くなるとペンが持てなくなったりキーボードが打てなくなる。仕事に支障が…。

 

口内炎

地味にイヤだな。

 

 「死亡」

えっ。

ごく稀で1%以下だという。

あれ?

でも、小腸がんって1%じゃなかったっけ?

あれ?

 

 

 

まあ、どんなに副作用の説明を受けようと、この先実際どんな副作用が出ようと、

「生きるためなら仕方ないんだなぁ。」

をスローガンにやっていくしかない。

 

一生。

 

 

 

 

息子はまた目を閉じて、難しい顔をして寝ていた。