そして新米パパは小腸がんになった。

働き盛りの30代、長男生まれて2ヶ月後、新米パパは小腸がんになった。がん患者の日常と心情を徒然なるままに綴るブログ。

-35- ちょっとそこまで。

今までパジャマを着る習慣はなかった僕だけど、すっかりパジャマでゴロゴロすることに慣れてしまって、家に帰ってからは基本的にずっとパジャマで過ごしていた。

 

パジャマ、楽。

何よりも、自宅は楽。落ち着く。

とにもかくにも、パパは帰ってきたぞ。

 

ちなみに、パジャマの語源はヒンズー語の「パージャーマー」というゆったりした服(下のみ)のことらしい。

 

まあ、どうでもいいんだけども。

 

 

 

お腹の傷の激痛は相変わらずだった。

でも必ず1日に1回散歩に外出するようにとの先生のお達しだった。

「平日の昼間から毎日出歩いてると、近所の人からはちょっとアレかも知れないけど、まあ気にしない気にしない。はっはっは。」

とのことだった。

 

散歩には必ず奥さんが付き添ってくれた。息子もベビーカーでスヤスヤ伴走。

 

なぜ散歩が必要なのかはすぐにわかった。

近所の歩いて3分のコンビニに辿り着くのがやっとだった。5分のコンビニには辿り着けない。

傷が痛いのもそうだけど、足が前に出ない。息がすぐ切れる。頭がボーッとする。自分が思っているレベルを遥かに越えて、1ヶ月半の絶飲食とベッドでゴロゴロ三昧は、体力を激減させていたようだ。

 

これがリハビリって奴か。

道行く人にどんどん抜かれる。道路のちょっとした段差に躓きそうになる。階段なんてもっての他。手すりやベンチはまさに神の救いの手。

 

 

これからの人生、身体障害者の人に優しくなれるな。間違いなく。