そして新米パパは小腸がんになった。

働き盛りの30代、長男生まれて2ヶ月後、新米パパは小腸がんになった。がん患者の日常と心情を徒然なるままに綴るブログ。

-25- 前日。

「おへそ、キレイですね〜。」

 

そうですかぃ?

 

たとえどんなところでも、看護師さんに褒められれば悪い気はしない。たとえおへそでも。

お腹を切るので、手術前におへそを掃除してくれた。

 

ストーマの位置をマーキングしますね。」

 

下腹部にペンで印が付けられる。

 

「ほんとに付けるかどうかは別にして、手術前に一応位置だけ決めとかなくちゃいけないんです。」

 

そうなんだけど、いい気持ちはもちろんしない。

手術直後、体動かせないし麻酔で朦朧としているだろうけどお腹を触ってみてストーマが付いていたら…。

 

ま、それはそのとき考えよう。

 

手術の前後の過ごし方とか準備について、看護師さんから説明を受ける。

手術前日は絶飲食。それはもうほんと大丈夫です。

手術翌日から歩く練習。なかなか手厳しいですねぇ。

それよりも何よりも。

術後様子を見て食事開始。これね。これさえあれば、何でも耐えられるぜ。

 

全身麻酔だから、目が覚めたら全部終わってますよ。あっという間ですよ。」

 

 

 

髪を切ってきた。病院の中にある美容院で。

目の前の大きな鏡には、鼻から管出してる人が髪切ってる。なかなかシュールな絵だ。

 

 

前日の夜。

消灯前に歩いてみた。

 

背中の筋肉と神経を意識しながら歩いてみる。人間の体ってのは、よくできてるんだろうけど、脆いもんなのかもなぁ。

明日手術終わったら、松葉杖かもしれないのか。そうなったら、普通に歩けるのはこれが最後だね。